はじめに:医療の安心をつくるために
ISO 15189は、臨床検査室の品質と技術力を評価するための国際的な基準です。
けれども、それは単なる「ルール」ではありません。
検査の正確さや信頼性を守ることは、医療の安全性や患者さんの安心につながる大切な土台です。
検査室の運営体制、設備、スタッフの力量、品質管理の仕組みなど、すべてがつながって、医療の質を支えています。
私たちは、ISO 15189を「検査室がより良くなるための道しるべ」と捉え、医療現場に寄り添いながら、その活用を支援していきたいと考えています。
信頼される検査室になるために
「この結果なら信頼できる」――そう思ってもらえる検査室であること。それこそが、ISO 15189の認定が目指す姿です。
検査の精度はもちろんのこと、スタッフの教育体制、記録の管理、苦情への対応など、検査室の運営全体において安定性が求められます。
PJLA MedLASでは、こうした多角的な視点から検査室を見つめ、医療の一翼を担う存在としての責任を果たせるかを丁寧に確認しています。
認定は、検査室が医療の信頼を支える存在として、社会に貢献していくための大きな一歩です。
審査は「ともに歩む」サービス
ある検査技師の方が、こんな声を寄せてくださいました。
「審査の日は、どうしても普段より緊張してしまうんです。でも審査員の方がこちらの立場を理解して話してくださると、安心して本音を伝えられるんです。」
私たちは、この声を大切に受け止めています。
審査は、検査室に過度な負担をかけるものではなく、限られた時間の中で効率的に進め、可能な限り日常業務の妨げにならないよう配慮しています。そして何より、「審査もひとつのサービスである」という意識のもと、検査室のみなさまの立場に寄り添い、親切で丁寧な対応を心がけています。
そのうえで、公平さと公正さをしっかりと保ち、検査室の改善に真に役立つ審査を行うこと。それが、最終的には患者さんの命を守る医療の質の向上につながる――私たちは、そう信じています。
患者さんやご家族に届く認定の価値
検査室がISO 15189の認定を受けることには、医療機関だけでなく、患者さんやそのご家族にとっても大きな意義があります。
「この検査結果は信頼できる」――そう感じられることは、診断や治療の現場において、患者さんの心の支えになります。
検査結果の正確さは、病気の早期発見や適切な治療へとつながり、命を守ることにも直結します。
その信頼の背景には、検査室が日々積み重ねている努力と、認定制度による品質の裏付けがあります。
PJLA MedLASは、認定審査を通じて、そうした検査室の価値を社会に伝えるお手伝いをしています。
認定が単なる制度ではなく、「医療の質を支えるしくみ」として、患者さんのもとに“届く”こと――それが、私たちの願いです。
おわりに:医療の質を支える仲間として
ISO 15189の認定は、検査室が目指す「あるべき姿」を示すひとつの道しるべです。
PJLA MedLASは、これからもその理念に基づき、医療の信頼性と安全性を支える審査を続けてまいります。
検査室のみなさまには、認定を通じて得られる価値を、ぜひ日々の業務の中で実感していただければ幸いです。
そしてその価値が、患者さんやご家族の安心につながっていくことを、私たちは心から願っています。