この度は、日本医療検査科学会「PJLAランチョンセミナー」に足をお運びいただき、誠にありがとうございました。また、多くのご質問をいただきましたこと重ねて御礼申し上げます。本ページでは、ランチョンセミナー後のアンケートにてお寄せいただいたご質問・ご意見に対する回答を掲載しております。
ご質問内容は、主旨を変えず当社の表記基準に合わせて調整しております。個人情報や固有名詞の掲載は控えておりますので、ご了承ください。
当社は、ILACおよびISO/IEC 17011の原則に則り、公平性・透明性・独立性を重視して運営しております。ご回答に関しても、各種国際規範を遵守しつつ、他の認定機関や関係者の立場を尊重しながら、国際的に整合した方針のもと誠実に対応してまいります。
検査室運営に関するご質問
Q1
病床数1000床、検査室スタッフが70名いる当院でも、ISO対応への負担はかなり大きいです。技師の少ない施設はもっと大変なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
ご苦労されているというお声は決して少なくありません。
大規模病院をはじめ、さまざまな規模の臨床検査室のみなさまが日々ご尽力されていることに、心より敬意を表します。検査室の運営においては、その規模にかかわらず、次のような課題が多く寄せられています。
① 文書管理および記録の維持が煩雑で負担が大きいこと
② 内部監査やマネジメントレビューの実施が形式的になりがちなこと
③ 不適合および是正処置の記録、再発防止策の立案に時間と労力を要すること
④ 人的資源の確保および教育訓練の証拠管理に関する負担
⑤ 審査員とのコミュニケーションや審査対応に伴う心理的ストレス
認定機関として、運営上の具体的な助言を行うことはできませんが、審査活動を通じて、検査室のみなさまが業務効率化や運営改善のヒントを得られるよう努めてまいります。
特に⑤の「審査員とのコミュニケーション」については、私たちの取り組みによって改善できる部分と認識しております。現在実施している審査員研修では、技術的要素の習得に加え、マネジメントシステム審査の本質理解と、誠実かつ建設的なコミュニケーション力の向上に真摯に取り組んでいます。
PJLAの認定についてのご質問
Q1
他の審査機関と比較して低価での認定登録が可能とのことですが、300床以下の医療機関でもISO 15189の取得および継続は可能でしょうか。
病床数に関係なくISO 1589の取得は可能です。PJLAは、中小規模の病院様においてもISO 15189にチャレンジできる環境を企業努力により提供し続けてまいります。
すべての病院様は社会的使命を担いながら運営を行っており、設備維持コスト・人件費、診療報酬の限界など、さまざまな要因で赤字経営となっている場合も少なくありません。医療の質の維持向上と財務状況の改善の間で、日々努力されていることと存じます
ISO15189の認定維持に要する費用は、単なるコストではなく、「質の向上への投資」と捉えることが重要であると考えています。コストに関する議論は、国際標準検査管理加算との対比で論じられますが、その論点はISO 15189認定の本質的な意義とは異なります。とはいえ、病院様のご負担を軽減するため、審査の効率化を進め、認定費用に反映させてまいります。
お見積りは当社ウェブサイトよりご依頼いただき、費用等の詳細をご確認ください。認定審査にかかる費用については透明性をもって明示いたします。
Q2
病床数300床以下の病院検査室をターゲットにしているようですが、500床以上の病院検査室も対応可能ですか?
また、次回更新審査が予定されていますが、その状態でもPJLAでの認定に切り替えることは可能でしょうか?
いくつか条件がございますが、審査対応は可能です。
PJLAは、ILAC MRA(相互承認協定)の署名機関として、ISO/IEC 17011(適合性評価機関の要求事項)に準拠した運営を行っています。その中には「公平性の確保」「透明性の確保」「競争上の公正性」などの前提条件があり、特に他の認定機関の活動を阻害するような不適切な営業活動を行わないことが求められています。
他の認定機関で既に審査を受けられている、規模が大きい病院様には、積極的な営業活動は一切行っておりませんが、みなさまからのご希望があれば、資本主義社会の競争原理含めた原則に基づき適切に情報をお届けし、みなさまの選択の権利に寄り添ってまいります。
Q3
大規模病院でも審査の実施は可能ですか?また、認定費用はどのくらいですか?
審査の実施は、審査員力量や準備された各種リソースに応じて可能です。
PJLAは、既存の認定機関とは異なる市場の中小規模病院様にもISO 15189の認定を可能とする補完的な立場を前提としています。他の質問への回答でも述べた通り、いくつかの条件をクリアいただければ、審査を実施することは可能です。
お見積りは当社ウェブサイトからご依頼いただけます。認定審査にかかる費用については、透明性をもって詳細に明示いたしますのでご確認ください。
Q4
他の認定機関とPJLAの互換性はどのように担保されますか?また、病床数300床以下の中小病院において、これまでISO 15189 を取得した施設と同様の評価内容が認定できるのでしょうか?
ISO 15189は国際標準規格に基づく審査ですので、認定機関による審査判断に原則として違いはありません。すべての認定機関の審査基準や運営基準は国際規範として定められており、原則として認定機関による評価の違いはありません。
ただし、各認定機関のポリシーや目標、審査員の社会的使命感を含めた総合的な力量により、ばらつきが生じることがあることを、PJLAではグローバルな視点から理解しております。
PJLAの審査では、「臨床検査室のパフォーマンスの改善」により「妥当な検査結果をいち早く臨床へ届ける」ことができるようになることを重視しています。この方針は病院規模の大小に関わらず、一貫して適用されます。
ただし、臨床検査室の置かれた環境は千差万別です。そのため、PJLAでは大病院経験者、中小病院経験者、検査センター経験者など、さまざまな経験を持つ審査員間での情報交流を促進し、それぞれの検査室の環境に寄り添った審査が行えるよう研修にも反映しています。
Q5
現在、他の認定機関による認定を受けていますが、今後、更新の際に貴社を選択することが可能なのでしょうか?
いくつか条件がございますが、審査対応は可能です。
PJLAは、ILAC MRA(相互承認協定)の署名機関として、ISO/IEC 17011(適合性評価機関の要求事項)に準拠した運営を行っています。その中には、「公平性の確保」「透明性の確保」「競争上の公正性」などの前提条件があり、特に他の認定機関の活動を阻害するような不適切な営業活動を行わないことが求められています。他の認定機関で既に審査を受けられている、規模が大きい病院様には、積極的な営業活動は一切行っておりませんが、みなさまからのご希望があれば、資本主義社会の競争原理含めた原則に基づき適切に情報をお届けし、みなさまの選択の権利に寄り添ってまいります。
Q6
① 国内に認定機関が複数活動した場合、認定審査に違いが生じないのですか?
② 審査内容を整合させるために認定機関間での意見交換などはできないのですか?
③ 審査員が複数の認定機関に所属するには上記の通り意見交換が必要だと思います。
④ 認定審査にかかる費用はどのくらいですか?
⑤ 認定サイクルは4年ですか?2年ですか?
複数の質問をいただいたため番号を振らせていただき、項目ごとにご回答申し上げます。
① すべての認定機関の審査基準や運営基準は国際規範として定められております。そのため、原則として認定機関による審査内容や判断に違いはありません。
② PJLAの方針として、「PJLAの活動内容、認定範囲、および各種手続きに関して、他の認定機関や日本国内の関係者、市場からの問い合わせがあった場合には、営業機密に抵触しない範囲で積極的に情報を開示し、透明性の高い運営を実現する」をポリシーとしております。そのため、問合せ等があった場合には、意見交換含めて対応することが可能です。
③ PJLAでは、審査員が他の認定機関の審査をすることを禁止しておりません。これは、異なる認定機関がそれぞれの経験や視点を持ち寄ることで、審査の質が高まり、最終的には検査室や医療機関の更なる発展につながると考えているためです。職業選択の自由を尊重するとともに、知見の共有を歓迎しております。
なお、他の認定機関の契約内容やポリシーについては存じ上げませんので、現在契約中の条件をご確認ください。
④ お見積りは当社ウェブサイトからご依頼いただけます。認定審査にかかる費用については、透明性をもって詳細に明示いたしますのでご確認ください。
⑤「認定サイクルは4年です。
Q7
他の認定機関との審査内容や運用面で、どのような違いがあるのか、あるいは差がないのかをお伺いします。
特に中小施設では、大規模施設と同様の対応を行うことが難しい場合もありますが、そうした中での中小施設のISO 15189認定はとても重要であると考えております。今後、この取組が円滑に進むことを期待しております。また、費用面も重要なファクターだと認識しております。
ISO 15189は国際標準規格に基づく審査ですので、認定機関による審査判断に原則として違いはありません。すべての認定機関の審査基準や運営基準は国際規範として定められており、原則として認定機関による評価の違いはありません。
ただし、各認定機関のポリシーや目標、審査員の社会的使命感を含めた総合的な力量により、ばらつきが生じることがあることを、PJLAではグローバルな視点から理解しております。
PJLAの審査では、「臨床検査室のパフォーマンスの改善」により「妥当な検査結果をいち早く臨床へ届ける」ことができるようになることを重視しています。この方針は病院規模の大小に関わらず、一貫して適用されます。
ただし、臨床検査室の置かれている環境は千差万別です。そのため、PJLAでは大病院経験者、中小病院経験者、検査センター経験者など、さまざまな経験を持つ審査員間での情報交流を促進し、それぞれの検査室の環境に寄り添った審査が行えるよう研修にも反映しています。
費用については、当社ウェブサイトからお見積りをご依頼いただき、ご確認ください。認定審査にかかる費用等は透明性をもって詳細に明示いたします。
Q8
御社が審査をされるとのことですが他の認定機関との違いはありますか?
他の認定機関の審査では最近、不適合や観察事項が減り、改善の機会が多いなど、コンサル的になったような気がしています。2022年版だからでしょうか?
ISO 15189は国際標準規格に基づく審査ですので、認定機関による審査判断に原則として違いはありません。すべての認定機関の審査基準や運営基準は国際規範として定められており、原則として認定機関による評価の違いはありません。
ただし、各認定機関のポリシーや目標、審査員の社会的使命感を含めた総合的な力量により、ばらつきが生じることがあることを、PJLAではグローバルな視点から理解しております。
PJLAの審査では、「臨床検査室のパフォーマンスの改善」により「妥当な検査結果をいち早く臨床へ届ける」ことができるようになることを重視しています。一般的な考え方として、2022年版への改訂は、単なる箇条の更新ではなく、品質マネジメント原則に沿った規格の根本的な再編成と位置づけられています。そのため、審査でのアプローチは、2012年版と2022年版では異なると考えています。
他の認定機関の指摘の数やその内容、ならびにコンサル的とのご指摘につきましては、当社より申し上げるべき事項ではございません。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
ISO運用・品質向上についてのご質問
Q1
ISOの審査準備などで時間を取られるため、自身のスキルアップや周囲の指導に十分な時間が確保できません。ISOの取り組みも重要だと理解していますが、その影響で検査室の質が担保できなくなるのではないかと懸念しています。現場でより時間が確保できるようなシステムにはなりませんか?
ISO 15189の認定を維持することも大切ですが、本来の目的は、検査室の有効性や効率性を高めることにあると考えます。もし、ISO15189の認定維持が「質」にネガティブな影響を及ぼす可能性があるとすれば本末転倒です。さぞかしお悩みも深いことと拝察いたします。
PJLAでは、ISO15189の認定は、あくまでもルチン業務の延長線上にあるものと考えております。認定機関という立場上、具体的な助言や指導はできませんが、優秀な指導者に相談されることをおすすめいたします。認定取得のためにあらゆる文書を提供し認定を取らせる指導スタイルではなく、真に検査室の質と効率の向上を図ることができる指導者を頼ることが、より望ましいと考えます。
Q2
認定範囲としてPOCT(Point of Care Testing:現場即時検査)を含める上での注意点、実践例などを知りたいです。
PJLAでは、今後の企画として「POCT対応実践セミナー」を検討しております。POCTは、世界的にも日本国内でも、ここ数年で社会的ニーズが急速に高まっていますね。また、ISO15189の「患者ケア」にも直結する内容であると考えられます。
認定機関は指導・助言を行うことはできませんが、規格要求事項の解説や一般論に基づく内容であれば、セミナーの実施は許容されます。
Q3
ISO 15189に加えてリスクマネジメントの体制強化が話題になっていますが、御社の今後の取り組みについて教えてください。
現在、「臨床検査室におけるリスクマネジメント」と題したセミナーを開発中です
私どものマーケットリサーチでは、現場担当者に関して「リスク感性が不足している(ない)」「そもそもリスクとは何か理解していない」といったお悩みやご意見を多数いただいています。
このリスク管理は、プロセスアプローチの概念と密接に関係しており、それらを整理した上で、1日コースでリーズナブルにご参加いただけるセミナーをご提供する予定です。
また、リリースされるまでの間は、ISO 15189マネジメントシステムパフォーマンス講座へのご参加をご検討ください。リスクに関する内容も含めISO 15189を包括的にご理解いただく上で役立つ内容となっております。
Q4
品質管理者を務めています。ISO取得後のサーベランスを初めて受ける際、何か外部のセミナーを受けることを検討しています。おすすめのものはありますか?
ご要望を受けて、セミナー(研修等)を開発し、リリースする予定です。
ISO 15189の認定取得後の研修に必要な要素について、次の通りと考えております。順次、みなさまのお役に立てるセミナーを開発してまいります。
・経営層(Laboratory Director)のコミットメントとリーダーシップ
・データに基づくパフォーマンス評価と改善(PDCAの実効化)
・職員の力量・意識・教育(Competence & Culture)
・検査プロセスの管理とリスクアプローチ
・内部監査の力量と実効性
・検証(Verification)と妥当性確認(Validation)の徹底
・コミュニケーションとチームワーク
・外部精度管理・トレーサビリティ・技術的信頼性の担保
・文書管理と情報システム(QMSの土台)
・倫理・公平性・患者安全への配慮
リリースまでの間は、よろしければPJLAウェブサイトから各種セミナーをご視聴いただくとともに、ISO 15189 MSP講座(マネジメントシステムパフォーマンス講座)へのご参加もご検討ください。いずれも無料でご参加いただけます。
Q5
PJLAの審査により認定を取得した場合、保険点数は算定できますか?
PJLAの認定は国際標準規格(ISO 15189)に基づくものであり、どの認定機関で認定を受けた場合でも、同等であることが保障されています。したがって、認定機関によって保険点数の取扱いに差が生じることはございません。
セミナー内容についてのご質問・ご感想
Q1
ISO 15189の管理項目やそれぞれのポイントなど、もう少し具体的な内容についてもお話いただけると、より理解が深まったと思います。
貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございます。
ご期待に沿えず申し訳ありません。
よろしければ、PJLAウェブサイトから各種セミナーをご視聴いただくとともに、ISO 15189 MSP講座(マネジメントシステムパフォーマンス講座)へのご参加もご検討ください。いずれもすべて無料でご参加いただけます。
また、今後はより具体的かつ詳細な内容を扱うセミナーの開発も予定しておりますのでご期待ください。
Q2
内容について、次回はさらに深く掘り下げていただけることを期待します。
また、ILACのロゴをスライドに掲載してもよいのですか?
貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございます。
ご期待に沿えず申し訳ありません。
よろしければ、PJLAウェブサイトから各種セミナーをご視聴いただくとともに、ISO 15189 MSP講座(マネジメントシステムパフォーマンス講座)へのご参加もご検討ください。いずれもすべて無料でご参加いただけます。
また、今後はより具体的かつ詳細な内容を扱うセミナーの開発も予定しておりますのでご期待ください。
ILACのロゴの使用につきましては、問題ないものと認識しております。当社はILAC MRA署名機関として、ILAC R7およびR4の定めるルールに基づき、ILAC MRAマークを適正に使用しております。
名刺・ウェブサイト・セミナー資料への掲載は、いずれも「認定制度の認知拡大・啓発活動」に該当し、ILAC R7(Clause 7)で定義される「Communication tools」「Event materials」の範囲内で許容されています。したがって、当社のロゴ使用は正規の契約および国際ルールに則った適正な利用であり、違反には該当いたしません。
Q3
2012年版と2022年版との具体的な違いを知ることで、より実践的な理解につながると感じました
貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございます。
ご期待に沿えず申し訳ありません。
よろしければ、PJLAウェブサイトから各種セミナーをご視聴いただくとともに、ISO 15189 MSP講座(マネジメントシステムパフォーマンス講座)へのご参加もご検討ください。いずれもすべて無料でご参加いただけます。
また、今後はより具体的かつ詳細な内容を扱うセミナーの開発も予定しておりますのでご期待ください。
Q4
具体的な事例や説明があると、より参考になると思いました
貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございます。
ご期待に沿えず申し訳ありません。
よろしければ、PJLAウェブサイトから各種セミナーをご視聴いただくとともに、ISO 15189 MSP講座(マネジメントシステムパフォーマンス講座)へのご参加もご検討ください。いずれもすべて無料でご参加いただけます。
また、今後はより具体的かつ詳細な内容を扱うセミナーの開発も予定しておりますのでご期待ください。
Q5
想像していた通りの内容でした。小規模施設にも多くのISO取得を期待しています。
ご感想をありがとうございます。PJLAでは、今後もISO 15189の普及に努めてまいります。当社は、ILACおよびISO/IEC 17011の原則に則り、公平性・透明性・独立性を重視して運営しております。本件に関しても、他の認定機関や関係者の立場を尊重しつつ、国際的に整合した方針のもと誠実に対応してまいります。
Q6
振り返りのために本日の講演資料を提供いただけるとありがたいです
ご依頼ありがとうございます。担当部門より、別途PDFファイルを登録アドレス宛にお送りいたします。